今朝のテレビは、プロ野球のドラフトと仕分けの話ばかり。
全ての天下り=悪とは思わないが、天下りのために作られた無益な法人にチェックすることもなく税金が無駄に使われているとしたら早々に是正すべきだし、特別会計そのものの意義を問うのも良いと思う。
しかし、仕分け人の高飛車な態度と上からの物言いは爽快などとは全く逆の気分にさせられ、朝から見ているとどうも心が荒んでしまいそうだ。
そんなことで明るいスポーツの話を二つ。
昨日行われたドラフト会議で、早稲田大学斉藤投手の交渉権を獲得した日本ハムに対して、斉藤投手は感謝の言葉を送った。
友人たちには、北海道来てねとういうメールを送っているという。
線が細い印象で、大学ではそこそこ活躍するかもしれないが、プロではどうか?
高校時代の彼への印象はこういうものだった。
明治大学の同級生で野球部の主将と勤め、現在神宮の六大学野球で審判をしている戸塚という男がいる。
彼と面識はないのだが、幼馴染の同じく明大野球部OBが彼から聞いた話では「斉藤投手はコントロールに優れており、高めに浮いた球は全くと言ってよいほど投げない。」そうだ。
4年間で30勝を超える成績というのは斉藤投手が着実に進化していることを示している。
これから両者の交渉がどのように進んでゆくかは全くの未知数だが、斉藤投手の「状況を前向きに受け入れ確実に対応し進化してゆく。」
こういう姿勢が彼の野球に取り組みに現れているからこそ、年毎に伸びて行っているのだと思う。
私は、プロ野球チームのユニフォームを来た姿を見ることや楽天田中投手との投げあいにも興味があるが、彼がどのようにプロ野球という世界に適応し進化してゆくのかがとても楽しみだ。
スポーツの話をもう一つ。
クルム伊達公子さんについて。
彼女の最盛期、多くの人が伊達選手のファンになった。
もちろん私もその内の一人だった。
だが、マルチナ・ヒンギスに完敗したあたりから力の衰えが見え、彼女の時代も終わったと感じた時、とても寂しい気持ちになったことを覚えている。
その伊達選手が40歳という年齢でここまで活躍をすると誰が予想したか。
先日の大阪で行われた「HP OPEN」で決勝まで進んだ伊達選手をニュースを見て感動の涙が出た。
若い現役時代には見えなかったものが経験を積むことによって見えるようになってくるものだ。
ラグビーでもグランドに選手として立ってみると、直感で「ここを攻めたら抜ける」というのが分かるのだ。
しかし、悲しいことに身体は全く動かないから抜くことはできない。
伊達選手は、目線や小さな身体の向きで次の相手のストロークを読む能力に長けているとテレビ番組で紹介されていたが、それ以上に直感で「こうすれば抜ける」というのが分かっているはずだ。
そして、普通の40歳なら身体が動かずに負けてしまうのだろうが、彼女は日頃の鍛錬で若い選手に負けない状態を作っていてそれができるのだ。
恐らく激しい疲労に襲われる中、自分の闘志に必死に火をつけながらも、冷静にストロークの方向や回転、強さを瞬時に考えて実行する。
そんな感じで心からゲームを楽しんでいるのではないだろうか。
伊達選手が両手を上げて優勝を喜ぶ姿が早く見たい!と切に願う。