宮司だより

宮司だより

  • 【No.407】2011.08.29
18歳から22歳までの大学在学中に4年間暮らしたラグビー部の合宿所生活は、楽しいことや勉強になることも沢山あったが、馬鹿げたことも同じように沢山あった。

合宿所の生活はは厳しい上下関係が存在し、それは多くの旧態依然とした体育会の寮と同様に
4年神様
3年天皇
2年平民
1年奴隷
というものだった。

私が所属していた明大ラグビー部は4年生と3年生が上級生で2年生以下は下級生。
上級生の命令は、いかに理不尽な内容であっても、いかに下らないものであっても下級生は絶対に従わなければならなかった。
部内のルールを守れずに制裁を受けるのは仕方がないにしても、暇な上級生から退屈しのぎにからかわれたりおもちゃにされるのは1年生にとってとても嫌なことだった。
1年生は歯向かって睨まれるようなことがあると監獄のような毎日の辛い生活がさらに地獄のようになるため嫌なことも笑いながら従う。
当惑しながらも従順に上級生の命令を聞いて馬鹿げたことを行なっている1年生の姿を見て上級生が楽しむのだ。


先日、子供が観ていた普段はあまり見ることのな民放の娯楽番組で、若手のお笑い芸人が生きたままの小さな蟹を口にくわえ、別の若手芸人の口に移すということをしていた。

これを見て、大学時代の合宿所生活を思い出してしまった。

あのようなもので何故笑えるのだろうか?
(仮に笑えるとしても子供くらいだろう)

あのようなものを公共の電波で流す意味があるのだろうか?


テレビ番組の質が極めて低下している。
NHKでさえも今や観たいと思わないが、民放のお笑い芸人ばかりが騒いでいるバラエティは、観ると笑うどころかとても暗い気持ちになる。

日本人の質がますます落ちてしまうのではないととても心配になる。
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